交渉同席などについて

「SNS・投稿サイトなどでの誹謗中傷に対する対抗手段」

最近、SNSや投稿サイトなどでの誹謗中傷に対するご相談が非常に多くなっております。

 

単なる嫌がらせに限らず、ストーカーやDV、不倫や離婚問題、金銭トラブルなどに絡めて脅しに使ったり、巧みに利用するケースも少なくありません。

 

もし名誉毀損罪などの罪に問う事ができ、警察が捜査をしてくれるのであれば、警察が相手を調べて処分を下してくれると思います。
しかし実際には、よほどの事がない限り警察は動いてくれません(殺害予告などがあれば別です)

 

そうなると民事的に罰するしか手段がなくなりますが、それにはまず相手を特定する必要があります。

 

一般論としてお話させていただきます。
それには二段階の手続きを踏む必要がありますので、以下ご説明させていただきます。

 

『IPアドレスの開示請求』
まずは、誹謗中傷などが書き込まれたSNSや掲示板などのサイト運営者に対して、投稿者のIPアドレスの開示請求を行います。
しかし サイト運営側も個人情報を保護する義務がありますので、そう簡単には応じてくれません。
そのため、仮処分(裁判)を通じてサイト運営者側へ裁判所から命令を出してもらい、開示請求に応じてもらう必要があります。

 

『個人情報の開示請求』
相手が投稿に用いたIPアドレスを特定できたら、次にそのIPアドレスを管理するプロバイダ(インターネット回線を提供している業者)に対して、個人情報(氏名、住所、電話番号など)の開示請求を行います。
まずプロバイダは 投稿者に情報を開示してよいか確認をしますが、まず投稿者は応じないので、結果的に裁判所の判断が必要になります。
裁判で個人情報の開示が妥当との判決を受けた後、改めてプロバイダへ情報の開示を求め、応じてもらう事になります。

 

そしてその後に、投稿者に「損害賠償請求」をする流れとなります。

 

 

このように通常は二度も裁判所の判断を仰がねばならず、期間も最低でも4、5ヶ月くらいは掛かります。
費用的には、仮に 格安で対応している私の知り合いの弁護士に依頼をしたとしても
『着手+報酬で40万円。諸々の実費込みで約50万円』
ほど掛かります。
(サイト運営元が外国法人の場合はプラス10万円ほど)

 

最も気を付けなければならないのは、投稿者を特定できるのは、書き込みからおおよそ3ヶ月(稀に6ヶ月)以内です。
実は IPアドレスを含む通信記録は、ほとんどの場合3カ月ほどで自動的に消えてしまうのです。
IPアドレスの開示請求に掛かる時間も考慮しますと、実質的には
【投稿から1ヶ月〜1ヶ月半がタイムリミット】
(確実なのは1ヶ月以内!)
という事になります。

 

 

情報開示が認められるかどうかの判断基準は
「名誉毀損」や「プライバシーの侵害」にあたるかどうかという事になります。
名誉毀損に関しては「明らかに社会的評価を下げた」という事が基準になりますので「バカ」や「ブス」程度の発言であれば認められません。

 

〜は大嘘つきの詐欺師
〜は浮気ばかりしている不倫男
〜は前科持ちの犯罪者
〜は自己破産をしている貧乏人
これらのような発言であればほぼ全てが認められ、相手の特定に至るようです。

 

「明らかに社会的評価を下げた」のであれば名誉毀損にあたりますが、もしその投稿に「公共性」「公益目的」「真実性」という三つの要素が揃っている場合は 、違法性がないと判断されます。

 

その中でも最も問題となるのは真実性のところで、情報開示を求める側は 書き込みの内容が「ウソである」という証拠を提出できるかがカギとなってきます。
(法的には本来、それが真実であったとしても「名誉毀損」は成り立ちます)

 

 

いずれにせよ、それなりに高額な費用が掛かります。
その上 誹謗中傷が個人に対するものである場合の損害賠償金額は、匿名投稿サイトなどの場合 稀に100万円を超える事もありますが、一般的にはせいぜい50万円くらいのものです。
(事業者に対するもので50〜100万円くらい)

 

それらの事を総合して考えますと「よくてトントン」という事になりますので
『そんな事は度外視で、名誉回復 または相手を懲らしめるためにやる』
という事であれば、充分やる価値はあるでしょう。

 

 

「名誉回復」という意味においては「削除依頼」という方法もあります。
「投稿者の特定」と「削除依頼」は、また全く別のものとなります。
削除依頼の場合は、投稿内容によっては比較的簡単に対応可能なケースもあります。

 

 

これらのお話はあくまでも「一般論」としてのものです。
だからと言って
「それじゃ、少々の事を投稿しても大丈夫だ」
という事にはなりませんので、後先を考えずに不用意な投稿をすると、そのうちきっと後悔する事になるでしょう。

 

 

 

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