交渉同席・ボディガードについて
弊社では、昨今のSNSの普及に伴って 詐欺被害のご相談が非常に増えており、現在も三件ほど対応させてもらっております。
その中でも一番多いのは「投資を持ち掛ける形での詐欺」なのですが、この手の詐欺は非常に厄介です。
詐欺師も巧みに「詐欺罪で立件しにくいように」動きますので、立件が容易ではない上に 事件数も膨大なのでキリがなく、警察はまず動いてはくれません。
振込め詐欺や架空請求にはあれだけ躍起になってくれているのに、不思議なほど対応してくれませんが、そこの違いはきっと「被害者側にも落ち度(欲)があったのかどうか?」という事になるのでしょう。
詐欺師は極力証拠を残さないようにします。
そういった怪しげな投資話には乗らないのが一番なのですが、まず投資話を持ち掛けられた段階で「やり取りは、全てメール(LINE)なり録音なりで残す」事が重要になってきます。
大概は 1、2回配当などの「詐欺と立件されないための工作」をしてから、その後それが滞ります。
あーでもないこーでもない言い訳を始めますので、そこのやり取りも全て証拠に残して下さい。
そして最後には相手と連絡が取れなくなるのですが、多くはその時点で「時すでに遅し」となります。
詐欺師はこの手の案件で警察がなかなか動かない事をよく知っています。
それに加えて詐欺罪で立件されにくいように小細工をしているか、もしくは開き直って逮捕覚悟です。
大概は給与所得もありませんし、貯金も財産もありません。
もしあったとしても、差押えられないように隠しています。
なので当然の事ながら返金請求にも応じません。
こうなるともうこの手の詐欺師には、警察に動いてもらうしかありません。
警察も一人の言葉は聞かなくても、30人の言葉は聞く可能性があります。
同じような被害に遭っている人達を募り「被害者の会」を作り、警察に動いてもらうように働きかけるべきです。
以前にもご説明しましたが、詐欺師・窃盗犯が金品を返してくれる可能性のあるタイミングが三つあります。
① 逮捕されるかされないかの際どいケースで、示談にすれば逮捕を免れる可能性が高いと判断した場合。
② 逮捕後、起訴されるかされないか際どいケースで、示談にすれば起訴を免れる可能性が高いと判断した場合。
③ 起訴後、実刑判決か執行猶予か際どいケースで、示談にすれば実刑判決を免れる可能性が高いと判断した場合です。
ここまでくるともう この三つに賭けるしかありませんが、その詐欺師の「レベル」にもよってきます。
何度も刑務所に入っているような「懲役覚悟の筋金入りの詐欺師」なのか、つい最近詐欺を始めたような「にわか詐欺師」なのかにもよってきます。
前者の場合は諦めた方が早いかもしれませんが、後者または「その中間」の場合はまだ打つ手はありますので、諦めないで下さい。
この手の犯罪も絶対に許されざるものですが、人間にお金に対する欲がある限り 絶対に無くなる事はないのかもしれません。
まずは目先の欲にとらわれず、怪しげな話には安易に飛びつかないよう充分お気をつけ下さい。