交渉同席・ボディガードについて
自分のお子さんへの対応に手を焼いて、困り果てているような親御さんからのご相談をいただく事があります。
本人の年齢(成人か未成年か)や 学生か社会人かなどによっても多少変わってくると思いますが、ある程度「本人の意思」も尊重してあげないとならない部分もあるので、その内容によっては難しいものとなります。
手塩にかけて育て 一流大学を卒業した一人娘が〝ネットゲーム〟で知り合った「パチプロ」(パチンコで生計を立てている人)と恋に落ち、ついにはそのパチプロと同棲を始めたしまったという件で、その親御さんからご依頼を頂戴致しました。
当初のお話では、相手の男からDVを受けており 娘さんにもかなり迷いがあるとお伺いしていたので、イケると思い受任させていただきました。
しかしいざ対応してみると 娘さんの「別れない」という意思は固く、親御さんへの〝反発心〟のようなものも見え隠れしています。
ご両親から「相手の親御さんと話し合いたい」という申し出があり、弊社の方で調査をして親御さんの住所氏名を判明させましたが、話し合いを受け入れてもらえませんでした。
確かに、一流大学を出た娘さんが パチプロの男と付き合ってはならないという道理はありません。
しかし 自分がその親御さんの立場になって考えれば、お気持ちは充分理解できます。
もう成人しているので無理強いする事もできませんし、強硬策に出れば更に親への反発が増幅されるだけです。
時間が掛かる事は覚悟の上で、メールや電話などで〝対話〟を続け まずはその「反発心」を取り除く作業をしていかなければならないと思います。
「親離れ」「子離れ」という言葉がありますが、欧米などは 子供を0歳1歳から一人で自分の部屋で寝かせて〝自力〟を促し、成人後の子供は惜しみなく親への愛情を表します。
逆に日本では、子供がいい歳になるまで過保護なまでに〝ベッタリ〟育て、成人後には全く相手にされないような状態になっているケースが少なくないように思います。
文化や考え方の違いもあるでしょうが、どうも日本人は 成人後の子供との付き合い(距離感)が下手なような気がしてなりません。
実際にこのような問題に対応させていただいていても、正直「お上手ではないな」と思う事がとても多いです。
先日 トラブル自体は解決させていただいた別案件も、子供(成人済)は親より〝ワル仲間〟を優先して 親を裏切るような行為を繰り返し、結局は全て親が尻拭いをしてあげた形になりました。
それでもまだ 本人の目が覚めたかどうか微妙な感じなのですが、私であれば恐らく引っ叩いていたと思います。
その子の持って生まれた性格や それまでの親の育て方などにもよるのでしょうが、これらのようになかなか難しい状況になってしまっているようなケースも少なくありません。
私の子供たちも そろそろそれくらいの年代です。
今のところは何とかコントロールできていますが、同時に 子供たちが大きくなるにつれ少しづつ〝遠慮〟をしている自分もおり、年々その「距離感」みたいなものが難しく感じているのは事実です(表面上はヘッチャラ顔ですが)
実は私自身 少年時代は親の言う事を全く聞きませんでした。
自分の子供たち対する対応も正直〝手探り〟であり、少年期の自分の親に対する対応も大いに反省しなければならず、正直 人の事を言える立場ではないかも知れません。
しかし 私が問題のある色々なタイプの子供(青少年)を見てきている事は確かだと思います。
業務上の経験と合わせて、自分の反省も活かせていければと思っています。