交渉同席などについて

「精神の病気と犯罪」

昨日、神奈川県川崎市で通り魔殺人事件が発生致しました。

小さなお子さんも含めた18人が殺傷されるという誠に悲惨な事件です。

 

犯人はその場で自決して亡くなってしまいましたが、恐らく何らかの精神的な病を抱えていたものと思われます。

 

今回の犯人は死んでしまったのでもう裁かれる事はなく真相は永遠に闇の中ですが、このような常軌を逸した犯罪の場合、弁護側ほまず間違えなく「精神鑑定」を依頼して「責任能力の有無」を争う事になります。

 

弁護側が依頼する精神鑑定医と検察側が依頼する精神鑑定医で真逆の鑑定結果が出る事もあるのですが、鑑定結果には

●通常程度に責任能力あり

●心神耗弱

●心神喪失

の三つがあります。

 

「責任能力あり」の場合は当然通常通りの裁判が行われる事になります。

「心神耗弱」が認められた場合は「減刑しなければならい」という法律上の定めがあります。

「心神喪失」が認められた場合は、どんな凶悪な犯罪を犯したとしても無罪にしなければならないという事が法律上定められております。

 

「心神耗弱」で刑が確定した場合、通常は「医療刑務所」に送られる事になる(病状によっては一般刑務所の、そういう方々を集めた「工場」へ送られる場合もあり)と思います。

神戸の「酒鬼薔薇聖斗」が東京都府中市の「医療少年院」に入っていましたが、それと同じような事です。

「心神喪失」で刑が確定し無罪放免になった場合でも、実際には精神病院送りになります。

しかし所詮は刑務所とは違うので、実際のところ脱走も不可能ではなく、そうなるとまた世の中に「野放し状態」となります。

 

実際に、物凄く凶悪な犯罪を犯した患者さんはそれなりに警備の厳重な病気へ送られるのでしょうが、そうでもない犯罪加害者の場合はいつでも逃げられるようなところに送られるケースがあります。

しかしその人が「凶悪犯罪者予備軍」である可能性もあるわけです。

 

不必要に不安を煽るつもりはございませんが、実際にはこれが現実です。

平成15年「心神喪失者等医療観察法」が施行されましたが、まだまだ改善の余地があると思われます。

 

 

近年での代表的な凶悪犯罪者には、宮崎勤と◯◯◯真理教の教祖がいると思います。

実際に両者とも弁護側からの要請で精神鑑定が行われました。

しかし両者とも異常は認められず、死刑が確定し早期に執行されたわけです。

 

宮崎勤に至ってはとても異常がないとは思えませんが、そこはやはり「日本」です。

厳密には「公正」とは言えないかもしれませんが、これだけ世間を騒がせるとそうそう認めるわけにはいきませんし、誰も文句は言わないので刑の執行も非常に迅速です。

 

 

精神疾患の患者さんは基本的にはとてもおとなしく とても悩み苦しんでおられるので、充分に理解をして差し上げて、手を差し伸べてあげるべき存在です。

しかし中には健常者ではあり得ない攻撃性・凶暴性を持った方もおられ、急激に変貌する方もおられるでしょうから、なかなかその見分けが難しいところが問題だと思います。

 

 

病気なので致し方ない面もなくはないのですが、そういう方に身内を殺されて、その上無罪で出てこられてはたまったものではなく、遺族は「病人だから仕方がない」とはとても思えないでしょう。

 

病気な故に非常に難しい面もありますが、国には何か有効な手立てを早急に考えて欲しいと願うばかりです。

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