DVについて

「DV被害者の選択肢」

弊社にはよく「〜〜のようなDV(言葉の暴力・モラハラ含め)を受けているのですが……。」というご相談を頂戴します。

 

すると私は「それで、ご相談者様はどうされたいのでしょうか?」と問い返すのですが、答えに窮する方が少なくありません。

 

DVやモラハラを受けているのだけれど、ご自身がどうされたいのかハッキリしていない方がとても多いようですので、ポイントに分けてご説明致します。

 

 

◾️ポイント①◾️
【受けている行為が、刑事的・民事的に罰する事ができるレベルのもなのかどうか?】

 

・警察が逮捕してくれるレベルのものなのか?
・民事的に「慰謝料」を請求できるレベルのものなのか?
「離婚事由」や「有責配偶者」に該当するレベルのものなのか?
これらによって、大きく対処法が変わって参ります。

 

◾️ポイント②◾️
【上記いづれかに該当する場合、ご自身は何を望むのか?】

 

・離婚を望むのか?
・慰謝料の請求を望むのか?
・相手の逮捕を望むのか?
・単に それらの行為をやめさせたいだけなのか?
この点をハッキリさせていただかないと、対応の仕様がございません。

 

◾️ポイント③◾️
【相手と戦うのであれば、その間 身の隠し場所を確保できるのか?】

 

何を望むのかにもよりますが、いづれにせよ「相手と戦う」という選択をするのであれば、身の危険が伴う場合もあります。
実家、知人の家、ホテル等宿泊施設、シェルターなど、身の隠し場所を確保する必要が出てくるかもしれません。
相手の逮捕を望む場合、よくあるパターンとしては、相手の身柄拘束中に諸々の手続きを進める事があります。

 

◾️ポイント④◾️
【相手と離れた後の生活基盤の確保】

 

・相手と婚姻関係にあるのか否か?
・相手に経済的に依存している状態なのか否か?
・実家に帰る事が可能なのか否か?
・即離婚できるのか まず別居になるのか?
など諸々の条件にもよりますが、いづれにせよ 相手と離れた後の住まいや収入源の確保など、生活基盤を整える必要があります。

 

◾️ポイント⑤◾️
【相手と離れた後の安全確保】

 

相手によっては 離れた事を逆恨みして「仕返し」を企てたり、執拗に追い掛けてきて「ストーカー」化する者もいます。
その辺への対策も万全にしておく必要があります。

 

◾️ポイント⑥◾️
【受けている行為が、刑事的・民事的に罰する事ができないレベルの場合】

 

逮捕も慰謝料の請求も望めないのであれば、相手に「強制的に反省」を促す事は難しくなります。
よって「自発的反省」を促して「改心」してもらう他ありません。

 

その程度や頻度にもよりますが、一番のポイントは
『直接的暴力があるのかどうか?』
という事になると思います。

 

この手のご相談は
「嫌味を言われた」「無視をされた」「暴言を吐かれた」
などが多いのですが、よほど悪質なものでない限り「言葉の暴力」や「モラハラ」では慰謝料の請求も難しく、離婚事由にも、有責配偶者にも該当しないと思います。
もちろんの事 逮捕も不可能です。

 

もはや「夫婦間での話し合い」では もうどうにもならない状況だと思いますので、そうなるともう「円満解決」への望みは「第三者を入れての話し合い」しか残されていません。

 

そこで弊社では、言葉の暴力・モラハラに関しては、

⚫︎カウンセリング(加害者、被害者、加害者被害者双方)
⚫︎交渉同席
という形で対応させていただいております。

 

それでも相手の改心が見込めず、どうしても我慢ができないのであれば、実質的にもう「離れる」(離婚・別居)しかないという事になります。

 

 

もちろん 直接的暴力のある場合(暴力の程度や頻度にもよりますが)には全くの別問題となってきますので、鋭意対応させていただきます。

 

 

 

DVについての一覧に戻る
ページ先頭へ戻る