詐欺、脅迫等犯罪トラブルについて
先日
「息子さんが学校で起こした盗撮行為(結果として未遂)によって、相手の同じクラスの女子生徒の親から 法外な損害賠償(慰謝料)を請求されている」
という案件を受任致しました。
だからと言っていいという問題ではないのですが〝盗撮行為〟と言っても 陰湿で悪質なものではなく、学園祭の浮かれ気分の中でやってしまった 悪ノリのイタズラに近いものです。
すぐに親子で謝罪には行ったのですが、相手の親がかなりの勢いで大騒ぎをしたので、ご依頼者様親子は自主退学を決意しています。
しかし、逆にそれによって
「退学までする必要があるのか?」
「親が大騒ぎし過ぎなのではないか?」
という周りの声が多くなり、相手の女子生徒も学校に居づらくなってしまい
◾️慰謝料50万円。
◾️通信制の学校へ編入するので、卒業までの学費100万
と 合計で150万円の損害賠償を請求されているという事で、それに加えて
◾️弁護士費用
◾️今後 娘さんが通うカウンセリング費用
◾️その母親がこの件で仕事を休んでいるので、その間の休業補償
の部分も、今後要求する事を示唆していました。
先日 別件の〝現場〟で調査を行なっている際、困り果てたお母様からご相談をいただき、弊社の方で 解決に向けた〝お手伝い〟をさせていただく事になりました。
相手が被害者である事は間違いないのですが、だからと言って何を要求してもいいというものではないので、最初から〝勝利〟は確信していましたが、あとは〝落としどころ〟だけの問題でした。
ご依頼者様とご相談をして、目標は「全て含めて20万円」。
譲歩せざるを得ない事情が出てきた場合は、最悪でも「全て含めて30万円」という事に決まりました。
ご依頼者様の都合で 実際の〝着手〟までに一日二日時間が掛かってしまったのですが、実質的着手からものの〝1時間半〟で
『◯◯さんの息子さんが私の娘に対して行った「盗撮行為」に対して、金200,000円で示談に応じさせていただきます。
これをもって、本件は全て解決とし、今後本件に関わる請求は一切しない事を約束させていただきます。』
という事で、全て解決となりました。
弊社が何を どこまで どのように関与したかの詳細は伏せさせていただきますが、物凄い勢いで責め立てられていたので、この〝瞬殺劇〟に ご依頼者様であるご両親もビックリしておられました。
(正直私自身も 少なくとも二、三日は掛かると思っていました)
このようなケースでは
◾️弁護士に依頼してまで争いたくない
◾️裁判にしてまで争いたくない
◾️これ以上事を大きくしくない
◾️少しでも多くの〝手取り〟のお金が欲しい
(特に この最後の部分が〝キモ〟になるケースは多いです)
など「相手にとって何が嫌なのか?」または「相手の腹の中」などを把握する事ができるかどうかが〝勝利へのカギ〟となります。
手前味噌ではございますが、これだけコジれるだけコジれていて 学校側も完全にお手上げだった案件を、これだけ簡潔かつスマートに これだけスピーディーに解決させられるところは、正直なところ どこにもないと思います。
私自身としてはむしろ、こんなつまらない事(?)で 高校を退学する事になった息子さんの今後が、気掛かりで仕方ありません。
今後 ご両親がしっかりとフォローをしてあげる必要があると思いますが、むしろ こちらの方が大きな問題なのではないかと思います。
もちろん、未遂とはいえ 一番の被害者である相手の娘さんも心配ですが、特にこのようなシビアな問題は、無闇矢鱈に親が大騒ぎすればいいというものでないという事だと思います。