詐欺、脅迫等犯罪トラブルについて
日本人のほとんどの方が「こっち側」の人達です。
「こっち側」とは「普通の人」です。
「普通」とは何をもって普通なのかといいますと、普通に常識を持っている、普通に何らかの仕事に就いている、普通に住所がある、普通に税金を払っているなどなど「普通にまじめに生きる気のある人」であり、いわゆる「世捨人」ではない人です。
「あっち側の人」は、経済的理由でそうならざるを得なくなった人、精神的理由でそうならざるを得なくなった人、その両方の理由の人、または自ら望んでその道を選んだ人などがいます。
実際に理由を聞くと、同情すべき点がある場合も少なくはないのですが、こっち側の人達は通常あっち側の人達と関わりを持つ事はまずありません。
むしろ関わりを持つ事を避けるでしょう。
しかし、交通事故などのトラブルに絡み不意に関わりを持たざるを得なくなってしまうケースは往々にしてあり得えるのです。
前にも書きましたが、トラブルに巻き込まれて何がしかの民事的損害を被った場合、こっち側の人が相手だと損害を賠償してもらえる可能性が高いと言えるでしょう。
しかし、もし相手が普通ではない「あっち側の人」だった場合は話が全く変わってきます。
「あっち側の人」は大概、まともに仕事もしていませんし、差押えられる財産も持っていません。
人からお金を借りても返す気がないですし、人に損害を与えても賠償にも応じません。
それどころか、ヘラヘラ笑っている事まであります。
もしそれが刑法に触れる場合は刑事罰を求める事はできますが、民事的には一銭も取れずに泣き寝入りになる可能性が非常に高くなります。
こういう人達はその事実をよく理解しているので、彼らが「別に刑務所に行ってもいいや」と開き直った時は、実に恐ろしい事になります。
極端な話、そういう相手に身内を殺されたとしても、民事的には何一つ償ってもらえないのが実情です。
警察など一つも怖くないのですから、弁護士など鼻っから屁とも思っていません。
こういう輩を抑えるためまたは償わせるためには、もはやその更に上の「あっち側の人」しかおらず、実質不可能になります。
実際そういう「あっち側の人」に限って、トラブルの加害者になる場合が非常に多く、事実当社が相談を受ける10件に3件ほどはそういったケースです。
「準あっち側の人」を含めると、恐らく半数を超えるでしょう。
解決に導いて差し上げる可能性が限りなく低いのに、着手金だけいただいて「スイマセン。無理でした。」というわけにはいきません。
ですので相手が完全に「あっち側の人」で、解決が難しいと判断した場合は相談段階でお断りさせていただいております。
つい先週も、わざわざ当社までご相談に来ていただいたのですが、相手の仕事内容を聞いたら「新宿駅でスカートの中を盗撮している人を捕まえて、脅して金を取る事を仕事にしている」と言うので「それでは多分無理です」とお断りさせていただきました。
あと、厄介なのは「あっち側」と「こっち側」を上手に行き来している連中です。
ケースによって、自分に都合よく「あっち側の人間」と「こっち側の人間」を使い分けます。
こういう輩はズル賢く小利口な事が多いので、これはこれで非常に手を焼く事になります。
当社はご依頼いただいた案件の90%以上を解決に導かせていただいておりますが、今一件非常に苦労している案件を抱えております。
相手が驚くほどのデタラメで常識が一切通用せず、ズル賢く、近々刑務所に行く事も決まっている(実刑判決を受けて控訴保釈中)ので非常に手を焼いています。
弁護士ならとっくにサジを投げている(そもそも受任しない)でしょうが、いつの日か必ず「ギャフン」と言わせてやろうと日々策を練っているところであります。
その他当社には、Facebook上で知り合った知らない人に「お金を貸して返ってこない」「投資を誘われて騙された」という信じられないようなご相談を何十件もいただいております。
中には本人に自覚がないままに詐欺の片棒を担いでいるような方もおられるのですが、こういったSNS上にも詐欺師は嫌というほど蔓延しています。
「半匿名性」故に、尚更蔓延しやすいのでしょう。
この世の中、美味い話などありません。
この人達がどっち側の人間なのかは分かりませんが、「絶対に儲かる投資話」などあるわけがないのです。
もしあるのであれば、ご丁寧に人に教えてる暇があったら、借金してでも自分がそれに投資するはずなのです。
もしあなたが「絶対に当たる宝くじ屋」を知ってたら、不特定多数の人に教えますか?
絶対に教えないのです。
人というものは「富」の共有は望みません。
独占したいものなのです。
中には「ただ単に自己顕示欲が強い」だけの方もおられるようですが、高級外車、高級ホテル、高級料理、現金、ビジネス勧誘の連続投稿五点セットは要注意です。
「こっち側の人間」なのか「あっち側の人間」なのか、なかなか見た目では分かりません。
皆さんも、騙されないように充分気をつけて下さい。