代表のブログ

「パレスチナとイスラエル」

投稿日:2023年10月10日

イスラエルのパレスチナ自治区〝ガザ〟を実効支配する イスラム組織〝ハマス〟によるイスラエルへの攻撃により、現在もう既に双方合わせて1,600人の死者(イスラエル900人 パレスチナ700人)が出ているようです。

この〝パレスチナ問題〟は もう70年以上続く紛争なのですが、本を正せば 第一次世界大戦中のイギリスによる〝二枚舌外交〟が原因となっています。

当時 自分の土地(国)を持っていなかった、ユダヤ人とパレスチナ人の双方に
「イギリスに協力してくれたら、あなたたちが自分の土地(国)を持てるようにしてあげる」
と騙して協力させたくせに 結果的に逃げたわけですが、その流れを受けて「イスラエル」というユダヤ人のための国が 第二次世界大戦後の1948年に建国されました。


その後 イスラエル(ユダヤ人)は イスラエルの中の「ガザ地区」と「ヨルダン川西側地区」という一部の地域に、塀で囲まれた〝パレスチナ自治区〟を作って その中にパレスチナ人を閉じ込めた事から全てが始まっています。


あと もう一つの問題が、イスラエルのエルサレムは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という3つの宗教の聖地になっているという事で、だからこそ〝この土地〟の問題は 単なる民族紛争を超えた宗教紛争の要素も含まれており、より泥沼化しているという面もあります。


ユダヤ人は 各方面に成功者 世界的に影響力のある人が多く、欧米の人々にとってはとても重要な存在である事から、決して軽視はできません。


物理学者のアインシュタイン、映画監督のスティーブン・スピルバーグ、そしてもちろんイエス・キリストもユダヤ人です。

また Microsoftのビル・ゲイツ、マクドナルドのレイ・クロック、Googleのラリー・ペイジ、Facebook(Meta)のマーク・ザッカーバーグ、スターバックスのハワード・シュルツもそうですし、ゴールドマン・サックス、ロスチャイルド、マイケル・ブルームバーグなどもユダヤ系です。

加えて 近年のイスラエルの技術開発力は目覚ましく、様々な重要な発明品も生んでいて、経済的にも先進国の仲間入りをする勢いです。

よって アメリカ(これまたイギリス人が 先住民族から力づくで土地を奪って建国した国)が主導して、せっせせっせとイスラエルを後押ししているわけですが、パレスチナ人は アメリカの武器によって殺されているという言い方もできるわけです。


要するに 完全なる〝弱い者イジメ〟なのですが、パレスチナの人々がSNSを使って パレスチナの惨状を世界に訴えようとしても、ご存じのように 主要なSNSは全てアメリカ企業である事から、それらの投稿は削除されてしまうそうです。

(特に ネタニヤフ政権になってからは、罪のないパレスチナの女性や子供たちが 射撃ゲームのように殺されています)

そうなるといよいよ 誰も助けてくれないパレスチナ人としては(表立って支援しているのはイランのみ)アメリカやイスラエルとまともに戦っても勝ち目はない事から、この惨状を打破するために テロという手段を使わざるを得ないという事になってしまいます。


これらの事が「9.11アメリカ同時多発テロ」の遠因にもなっているわけですが、イスラエルがパレスチナ人にやっている事は〝民族浄化〟とも言えますし、やられたい放題のパレスチナ人(アラブ人)が怒るのも 無理はないようにも思います。


何であれ テロは絶対に許されない行為ではありますが、だからと言って イラク戦争のように、言い掛かりのような理由で 自国の国益のために戦争をおっ始める事も、決して許される事ではないと思います。


パレスチナ人は アラブ人(基本イスラム教徒)の中の一つの民族なのですが、アラブ人の中でも一番兄貴分的存在であるサウジアラビアに対して、現在アメリカが主導して イスラエルと国交を結ばせようとしています。


パレスチナ人としては、一番の後ろ盾になってほしいサウジアラビアが イスラエルと仲良くなる事だけは看過できないので、だからこそ〝このタイミング〟だったという事のようです。

何であれ ユダヤ人にしろパレスチナ人にしろ、罪のない一般人が殺されているという現状は、悲劇以外の何ものでもありません。
兵士ならともかく、一国(一民族)のトップとしては それだけは最優先で避けるべき事だと思いますが〝ある程度の犠牲は仕方ない〟という考えだからこそ 今こうなっているのだと思います。

年がら年中ケンカして その度に一般市民に甚大な犠牲を出しているくらいなら、水と油で絶対に交わる事のない民族に対して どう考えても無理がある〝自治区〟などという中途半端な事をせず、いっその事 イスラエルの一部の土地をパレスチナ人に分けてあげて、パレスチナ人の独立国家を作らせてあげればいいような気もしますが、そうもいかないのでしょうかね?

恐らく今後 イスラエルが圧倒的な軍事力に物を言わせて、パレスチナ人を完膚なきまでに叩き潰し いづれ一旦は沈静化するのでしょうが、過去が物語っているように それでパレスチナ人(アラブ人)が黙っているわけもなく、まだまだ戦いの火種は燻り続けるという事になると思います。


約75年間 延々とこれを繰り返している〝パレスチナ問題〟ですが、複雑に色々なものが絡んでいる上に とても根が深いので、非常に難しい問題であるとはいえ、アメリカやイギリスに振り回されている感は拭えないような気がします。


特にイギリスは 今このような状況をどのような気持ちで見ているのか、個人的にとても興味がありますが、恐らく これっぽっちも責任を感じていないのだと思います。

かつてアメリカは 北朝鮮を〝悪の枢軸〟と呼びましたが、パレスチナ人(アラブ人、イスラム教徒)から見れば イスラエルとアメリカとイギリスこそが悪の枢軸だという事になるのだと思います。


私は決して反米ではなく ユダヤ人も嫌いではありませんが(ネタニヤフ首相が 非常に危険でロクデモナイ人物である事は間違いありませんが)この一件だけに限っては、客観的に見て「誰が悪いのか?」の答えは 考える余地もないと思います。

結局は 戦争の強い国が正義、お金のある国が正義、白人が正義という事になってしまっているようか気がして 仕方がありません。

かと言って、中国やロシアをこれ以上調子に乗らせるわけにもいかないので、まだまだアメリカには頑張ってもらわなければならないという面もあるのですが、このイスラエル情勢のドサクサに紛れて 中国やロシアが何かロクデモナイ事をやらかさなければいいなと思っています。


ここ最近 訪日外国人の中にイスラエル人が多くなってきていますが、国民には罪はないとはいえ「イスラエル人」だと聞いた瞬間に、気の利いた言葉が出なくなるのは事実です。

 

 

 

ブログ一覧に戻る
ページ先頭へ戻る