代表のブログ

「友の死」

投稿日:2023年04月27日

5日ほど前 都内の現場で仕事をしていると〝何か不幸があった時は LINEではなく電話をしてくる〟友人から電話が鳴りました。


嫌な予感がしつつ電話を取ると、17〜27、8歳の頃までの親友が亡くなった事を伝えられました。


とってもいいヤツだったのですが、非常に気持ちが弱い部分があり〝私と親友である事〟を周りに自慢して 無駄に威張ったりしていたので、その〝周りの連中〟から私に苦情(告げ口)が入った事などもありました。


何かにつけて〝酒に逃げる〟ところがあったのですが そのうち完全に〝酒浸り〟となり、オマケに節操まで無くなってきたので、一度それを強く咎めたらイジケてしまい、それ以来疎遠になってしまったという経緯があります。


それからしばらく経った15年ほど前に、完全に肝臓を壊していた彼が バケツいっぱいの血を吐いて倒れて救急車で運ばれたと聞き、その病院へ見舞いに行った事がありました。


まともに喋れるような状態ではなかったのに 私の顔を見てボロボロと涙を流していた姿が忘れられませんが、その後も絶対に酒はやめないだろうとは思っていたので、亡くなったと聞いた時も 正直そこまでの驚きはありませんでした。


彼の唯一の兄妹である妹は、ホストに騙されて 幼子二人を残して自ら命を絶っているのですが、何とも言えない虚無感だけが残ってしまいます。



すると昨日、その後の27、8歳〜40歳くらいまでの親友と言えるヤツが亡くなったと聞かされました。

ホームセンターで買い物をしている時に この知らせがLINEで届いたので、手に持っていた商品の説明書きが 涙で霞んで見えなくなりました。


〝開き直った時の男らしさ〟と〝赤の他人に対する優しさ〟に関しては、この男以上の人物を見た事がありませんが
(重い荷物を持っているお婆さんなどを助ける姿を 何度も見ています)
唯一にして最大の欠点が、前出の彼と同じく〝酒〟でした。


元々〝酒好き〟ではあったのですが、仕事で失敗をし、その後〝彼にとってはこの女しかいない〟と思われた彼女と別れてからは、転がるように〝酒浸り〟の生活となってしまいました。


その後 脳梗塞で倒れて手術をし、気力がないためリハビリをサボった事から半身麻痺が残ってしまい、自活ができない事から 長期間の入院生活が続いていました。

かなりの長期間(6、7年?)の入院生活ののち、やっとの事で去年の春に退院が認められ、その日に嬉しそうに電話が掛かってきました。


思わず
「お〜!よかったな〜!近々にお祝いに一杯やろう!」
と言ってしまったのですが、彼の退院の条件が〝お酒を飲まない事〟であった事を聞き、会いに行けば必ず飲む事になるのが目に見えていたので、彼のためにも会わない方がいいと思っていました。


彼の地元の友人達も 誰一人会いにも行かなかったようですし、賢明な選択だったとは思うのですが、きっと彼は 私の事を「冷てえ野朗だな」と思っていたと思います。
(私より事情に詳しい彼の地元の友人達は、彼のためにも退院する事には反対だったのに、彼が強引に退院をしたようです)


そんな状況だったので「亡くなった」と聞いた時は、いの一番に〝自ら〟という部分を考えてしまったのですが、そうではなかった事が唯一の救いだと思いました。


どうせ亡くなるのであれば、一度 これでもかと言うほど飲んでやればよかったと とても後悔しています。

地元も全く別なので この二人は一切接点がないのですが、何の因果か この5日間で二人の元親友を〝酒〟で亡くしてしまった事になりました。


二人に共通しているのは「無類のいいヤツ」と「無類の酒好き」と「無類の不器用さ」なのですが、今思えば〝破滅的〟な部分もあったように思います。


二人とも身内がいないような状況なので、葬式やお骨の管理などは誰がどのようにやるのか検討もつきませんが、何らかの形でキチンと弔ってやりたいと考えています。

ブログ一覧に戻る
ページ先頭へ戻る