交渉同席・ボディガードについて

「投資詐欺 勧誘窓口の方からのご相談」

先日 投資詐欺に近いのではないかと思われる案件の勧誘窓口役の方から「出資者からSNS上で誹謗中傷を受けている。非を認めさせ謝罪させたい」という少し変わったご相談をいただきました。

 

実際問題として「出資者側に非があるのかどうか?」が問題であり、非がないのだとしたら到底不可能な話となります。

 

相手に非があるのかないのか、この方が被害者側なのか加害者側なのかまだハッキリとは分かりませんが、メールのやり取りにて「出資者を募った時の約束が守られていない以上、投資者が窓口であるあなた文句を言う事は ある程度致し方ないかと思います。それに本件は名誉毀損にも当たりません」と暗にお断り申し上げました。

 

しかし「どうしても依頼したい。会って話だけでも聞いて欲しい」と何度も懇願され、実際に詳しくお話を聞いてみないと分からない部分もあるので、近々弊社にてお話をお伺いさせていただく事になりました。

 

結果お断りする事になる可能性が高いですが、今後の被害者救済に役立てるためにも色々と話を聞いてみようと思っています。

 

 

本件がどうかは別として、この手の案件は大概 窓口になった人は必ずと言っていいほど上の人間のせいにします。
まず配当が遅れ始めると「私も困っている。上に催促しているのでもう少し待ってくれ」と言い出し、結果パンクとなると「私は悪くない。私も騙されたんだ」と言い「知らぬ存ぜぬ」を決め込みます。

 

実際にその人も騙されていたケースもあるでしょうし、完全に騙していた側のケースもあるでしょう。
しかし意外と多いのが「途中で詐欺だと気付いたが、もう止めるわけにはいかないのでそのまま勧誘を続けた」というものです。
当然の事ながら同罪となります。

 

特に刑事上は、法律により一方的加害者であっても弁護士による弁護を受ける権利があります。
なのでどんな凶悪犯罪者にも必ず弁護士がつきます。
その弁護士が 正義感からなのか、義務感に駆られての事なのか、お金のためか、売名のためかは分かりません。

 

私も商売にしようと思えばできるのですが、私には「一方的加害者の力添えはしない」という確固たるポリシーがあります。
加えて、今現在同様の投資詐欺案件の被害者の方から複数ご依頼をいただいており、その対象は「窓口役」だったりもするのでかなり微妙です。

 

 

これらSNS上でも「ナンチャラカンチャラで誰でも簡単に稼げます」などの見るからに怪しい案件を妄信的に信じ込み、闇雲に出資者を募っている方が散見されます。
あまりに勧誘のしつこい方に 矛盾している部分をツッコんだりすると怒ったりもします。
何を根拠にそこまで狂信的に信じ込めるのかとても不思議に思いますが、そこまでくると「確信犯か?」とも思ってしまいます。

 

そういう人に限って逃げ足も速いものですが、どれだけの「バック」があるのか知りませんが、目先の金に目が眩み 安易に危ない事に他人を巻き込むのはとても罪深い事だと思います。
『詐欺的案件の窓口になるという事は、それなりの責任を伴う』
という事をよーく肝に銘じておくべきだと思います。

 

私は投資勧誘だと分かった瞬間にブロックするのですが、何の責任も持てないくせに 甘言の限りを尽くし、コツコツと働いている善良な市民を詐欺的案件に巻き込むのは是非ともやめてもらいたいものです。

 

 

投資者の皆さまにおかれましても、この手の投資系の詐欺は特に 警察はそうそう動いてくれない事を覚えておいて下さい。
もちろん 悪質極まりないケース、規模の大きいケース、マスコミが動き出しているようなケース、証拠が揃っており容易に立件できるケースなどは動いてくれますが、基本的に他の詐欺案件に比べるとかなり腰が重いのは確かです。

 

そもそも投資とは 常に出資金がゼロになるリスクを伴うものですが、特殊詐欺などと違い出資者にも「欲」や「落ち度」があるからです。
よく「騙される方も悪い」と開き直る詐欺師がいますが、こと「投資詐欺」に限っては、警察もそういうスタンスに近いようにも見受けられます。

 

加えて、投資詐欺は「騙されたか!?」と思った時点でほぼ手遅れです。
と言いますか、お金を渡した時点でアウトです。
彼らは逮捕をされない以上 何も怖いものはないので、最後には薄ら笑いすら浮かべて開き直ります。
現金の隠し場所、財産の隠し場所を割り出せない限り、90%以上の確率で返金は望めず「騙され損」になると認識しておいて下さい。

 

 

何度も申し上げておりますが「必ず儲かる」などというビジネスはこの世にありません。
「利回り◯%保証」などという謳い文句も、保証してくれるのはあくまでもその会社(人)であって、国でもなければ大企業でもありません。
どこの馬の骨かも分からないその会社が潰れてしまえば(その人が飛んでしまえば)一巻の終わりですし、詐欺師は鼻っからそのつもりなのです。

 

実は私自身 17、8年前の若い頃に 悪徳投資顧問に引っかかって大損した経験があるのですが、投資はあくまでも自己責任です。
「無くなってもいい」くらいの気構えでやられるのであればいいですが、後から大騒ぎするくらいでしたら 欲に目が眩む前にどうか「見極める目」を養って下さい。

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