ストーカーについて
先日は 最高難易度と言ってよい「浮気調査」を行って参りました。
◾️調査対象である旦那様は、元々〝超〟がつくほど用心深い人である上に、過去 他の探偵社の浮気調査がバレている事が確実。
◾️毎回不貞行為に及ぶ場所が、ラブホテルではなく大型のシティホテルである上に〝宿泊〟はしない。
◾️旦那様の移動手段が車 バイク 電車と三通りあり、その都度どれを使うのか全く分からない上に、わざわざバイクを他の駅に停めて そこから電車で浮気相手と待ち合わせの最寄駅に行く事もある。
◾️浮気相手の女性の移動手段も、電車と車の二通りあり、バイクも所有している。
※ラブホテルは〝それ〟以外に目的はないので、出入口からの「入り」と「出」が撮れれば それで充分「不貞行為の証拠」になります。
しかし 大型のシティホテルは、短時間滞在の場合〝ショッピングだけ〟や〝食事だけ〟のケースもあるので、出入口からの「入り」と「出」だけでは「不貞行為の証拠」には不十分です。
このような状況であれば、普通の探偵社では最低でも
「旦那様側に2名+浮気相手の方に2名=合計4名」
の調査員で対応する事になると思いますが、ご依頼者様の金銭的負担を考えて 2名の調査員で 車とバイクに分乗して、チャレンジさせていただく事になりました。
旦那様と浮気相手は 様々な街で逢瀬を重ねています。
しかし その日は〝特別な日〟であったため、某県の県庁所在地の街で会う可能性が高いと見ていたのですが、特別な日で使うであろうホテルも 少なくとも5つや6つはある大きな街です。
その中に 私もよく知っているホテルがあるのですが、漠然と もしそのホテルだったら 相当厄介な事になるなと思っていました。
まず、ご依頼者様である奥様からのお話で
「当日はバイクで出掛けるらしい」
とお伺いしていたので、前夜にご依頼者様のご自宅まで赴いて、奥様立ち会いの元 バイクにGPSを装着させていただきました。
これで 旦那様の動きはある程度追えるので、当日は朝から浮気相手の女性の自宅に張り込む事にしました。
事前に弊社が判明させた〝住所所在地〟に行ってみると、同じ住所(同じ号数)に5軒あり 表札が出ていない家もあったため、まず家を特定するのに苦労しましたが、頭を使って調査をし 消去法から一軒の家に絞り込む事ができました。
しかし あまりにもその相手と似つかわしくない家であったため
(もう 何もやる気力のないかなりの高齢者の方が、一人暮らしをしているような朽ち果てた家でした)
確信が持てなかったので、1名の調査費を現場に残して
「その前に住んでいたところと、更にその前に住んでいたところ」(両方とも弊社の事前の調査で判明)
の二軒の家(比較的近所です)を見に行ったところ、全く同じような作りの家だったため、実際にその家に住んでいると確信を持ちました。
GPSで旦那様の動きを監視していたところ 一旦自宅に帰宅したので、ご依頼者様と連絡を取り合い
「どうも車に乗り換えて出掛けるようだ」
という事だったので、急遽ご依頼者様に〝取り付け方〟などを教えて差し上げて、バイクから車にGPSを付け替えていただきました。
朝から浮気相手の家で 6時間半張り込みを続けていたのですが、夕方近くになり とてもその家には似つかわしくない派手な格好で〝徒歩で〟出掛けました。
当初は2名でその女を尾行する予定だったのですが、ある理由から私一人で尾行を開始し、スタッフには車で〝落ち合うであろう街〟に向かわせました。
○○線で都内のターミナル駅で降りて、○○線のグリーン車に乗って他県のターミナル駅で降り、その駅のトイレに籠って30分以上化粧をし
(この世の中に 30分以上駅のトイレに入る人がいると思わなかったので、失尾したかと思って焦りました💧)
そこから更に電車に乗って、旦那様の車が停まっているところの最寄駅で降りました。
30分の化粧のおかげで、車で向かったスタッフは もう旦那様の車のところに着いていたのですが、その後徒歩で尾行を続けると 最悪の予感が的中する事になりました。
私が危惧していた つい10年ほど前まで日本で一番高いビルの高層階にあるホテルで、下層階にはショッピングモールなども入っており、出入口も無数にある
「私の知る限り、浮気調査をする上では、最悪中の最悪のホテル」
でした。
その時点で 4〜5名の調査費を動員しなかった事を後悔しましたが、宿泊をするわけではなく 短時間しか滞在しないので、2名でやるしかないと腹を括りました。
調査対象の二人は そのホテルのフロント脇のラウンジで落ち合ったのですが、旦那様も 尾行中はほぼ無警戒であった浮気相手も共に、合流した直後から 頻発にキョロキョロと辺りを見回す警戒心の高さでした。
フロントでの〝チェックイン手続き〟を撮りたかったのですが、残念ながら 先に旦那様がチェックインを済ませていたようで、ラウンジからそのままエレベーターホールに向かったのですが、とても一緒にエレベーターに乗り込めるような状況ではありませんでした。
※二人で一緒にそのエレベーターに乗ったからと言って、そのエレベーターからはショップやレストランなどにも行けるので〝同じ部屋に入室した〟という証拠にはなりません。
仕方がないので しばらく時間を空けたのですが、その日は特別な日であった事から、街には出ずに このホテル内のレストランで食事をすると睨み、30分くらい時間を空けて ホテル内にある6軒全てのレストランを確認する事にしました。
全て 店の入り口の手前部分に〝案内係〟の人が立っているスペースのある 高級レストランばかりだったのですが、こういう時の私の機転の効かし方と 図々しさは並大抵ではありません。
堂々とゆっくり全ての店の中を見て周り、最後のお店の個室のようになっているところで 食事をしている二人を発見しました。
(〝人を探している〟と言うわけではありません)
そこでとりあえず 二人でその店から出てくるところを撮影し、その後できれば
「客室〝のみ〟の階で降りる」
ところも撮影したいと思っていたのですが、驚くべき事に 二人別々に時間差でその店から出てきて
(ご依頼者様には その映像をご提示済み)
決して二人で歩く事はせず、お互いメールで連絡を取り合いながら 意味もなくブラブラと館内を歩き回り、その間もキョロキョロキョロキョロ周りを警戒していました。
前の探偵社が よっぽど〝思いっきり〟バレたのでしょうが、もうこうなると難しいので、今後の事を考えると この日はもうこれ以上無理をしないのが得策である事は明白でした。
※「あと〝出てくるところ〟だけ撮れれば証拠として完璧」
というような状況であれば、それが最後の調査となるので、バレるのを覚悟で 無理をして証拠を取りにいってもいいのですが、そうではない場合は 今後の調査の難易度を上げるだけなので、無理をするべきではありません。
(特に 調査の初期段階では)
調査スキルそのものも重要ですが、この〝無理をする場面〟と〝無理をしてはいけない場面〟の見極めが、調査をする上で 非常に重要になります。
まず間違いなく チェックアウト時も時間差で出てくる事が予想されたので、無理をしない程度に エレベーターから降りて来るところの撮影を試みようとも考えたのですが、それが撮れたところで決定的なものとはならないので、危険と判断して離脱させていただく事にしました。
恐らく 他の探偵社の調査がバレていた上に、前日ご依頼者様が
「何時頃出掛けるのか?」
「車で出掛けるのか?バイクで出掛けるのか?」
と普段聞かないような事を しつこく聞きたようでしたので、無用に警戒心を与えてしまったという面はあったと思います。
これだけ警戒心が高いと、もしかしたら しばらく間を空けた方がいいかもしれませんが、普通に出入口が1ヶ所か2ヶ所のホテルであれば、必ず証拠は取れると思います。
現在ご依頼者様とご相談中ですが、1ヶ月間くらい車にGPSをつけっぱなしにして、旦那様の行動パターンを監視する事も考えています。
※バイクに乗る際も バイクのナメ回すように観察するというお話でしたので、1ヶ月充電が保つGPSとなると それなりに大きくなってしまうため、旦那様の小型バイクへの取り付けは難しくなります。
今回は 残念ながら〝失敗例〟となってしまいましたが、仮に 物凄くスキルのある調査員が4名揃っていたとしても、まず間違いなく この日は証拠は取れなかったと思います。
しかし 今後の調査に繋がる有力な情報は複数得られたので、間違いなく 実のある調査となったと思います。
※弊社にご依頼をいただく方は、ほぼ全てが 私のブログをご覧になられた方ですので、当然 これらの投稿もご依頼者様はご覧になられます。
よって、嘘偽りは一切書く事ができませんので、全てがそのまんまの事実となります。