ストーカーについて

「ストーカーとの向き合い方」

ストーカー問題の最終的解決には、単に心理学に詳しいだけでなく、誰にでも会える行動力、豊富な事例の経験、法律と医療のグレーゾーンについてよく理解している専門家が必要です。

 

私の場合、加害者に向き合う手順は次の通りです。
①ストーキングは違法行為である事を認識させる。
②どんな時でも常識は伝え、言い放つ。
③被害者の気持ちをハッキリ伝える。接触を止めてほしいという事とその理由も伝える。
④被害者に伝えたい事、聞きたい事があれば私を通すように依頼する。
⑤直接の連絡はつきまといになる事、止めなければ警察に通報すると伝える。※警告、または逮捕されたのちもカウンセリングを継続する。
⑥双方の債権債務の整理をする(被害者にも落ち度がある場合がある)
⑦こだわる細部をともに検討し、答えである「カギ」を見つける。
⑧自分の感情は、所有者である自分自身に処理する責任がある事を徹底理解させる。相手に感情処理の責任を持たせようとする立場から降りさせる。
⑨相手に依存する心理、もとからあるコンプレックスや孤独を受け入れるサポートをする。
⑩解放の「扉」の先=未来の風景について話を聞く。

 

カウンセリングは常識を言い放ちはしても、道徳を教えるものではありません。
折り合う力や、考え方の違いを認める力を作るものです。
折り合えない場合は、カウンセリング以外の解決の道を加害者と探します。

 

 

出典: 「ストーカー」は何を考えているか /小早川 明子 /新潮新書

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