金銭トラブルについて

「自分の借金を 相手の不法行為と相殺してチャラに(または減額)させる / 交渉同席 ② 」

まず、弊社のご依頼者様の10人に9人は 私の投稿をご覧になっておられるので、一切 嘘偽りを書く事はできません。

先日
『マッチングアプリで知り合った男性にお金を借りて、5年以上経過した今現在 まだ4万円しか返していない状況で、先日相手が怒って家に押し掛けて来て
〝また○月○日に来るから、その時までに全額用意しておけ〟
と脅させている。
私は シングルマザーである上に、精神を病んでいて今仕事をしていないので、何をどう頑張っても分割でしか払えません。
それを相手に認めさせたいので、その日 交渉に同席していただけませんか?』
というご依頼をいただき、昨日 関東某県のご依頼者様宅に赴き 対応させていただきました。

ご依頼は
「長期分割払いを認めさせたい」
と言うものだったのですが、詳しくお話を伺うと 相手が本件に絡んで
「名誉毀損」
「威力業務妨害」
などの違法行為・不法行為を犯しており
(民事的にも刑事的にも責任を追及できる可能性がある)
慰謝料を請求できる内容である事が分かりました。

そこで ご依頼者様に
「損害賠償と相殺する形で〝大幅に減額させる〟か〝まるっきりチャラにさせる〟方向に方向転換しましょう」
とお伝えすると
「えっ!?そんな事できるのですか!?
もし本当にできるのであれば、とても助かります!」
と、とても驚いておられました。


それなりの金額を借りていたので、損害賠償(慰謝料)を請求できる事は間違いないとはいっても 内容的にそこまで悪質なものではないため、さすがに〝チャラ〟にするのは難しく
「落としどころをどこにするのか?」
の問題だと考えていました。

加えて、前回家に押し掛けて来た時〝二人の仲間〟を連れて来たのですが、その事をご依頼者様が指摘すると
「あっ、あれは警察官だよ。
警察に相談しに行って
〝これこれこういう事情で、今からその相手の家に取り立てに行くんだけど、頭に来てるからブン殴っちゃうかもしれない〟
と言ったら、ついて来たんだよ。」
という事を言ったという事で、それなりのズル賢さ(かなり幼稚ですが)もあるようでした。

※この発言は
「このように警察は俺の味方だから、警察に相談しても無駄だ」
「お金を返さないのなら、暴力で実力行使する事も厭わない」
という二つを、印象づける狙いがあります。

前述の通り そもそもがかなり微妙な状況であったのですが、このような
「個人間のトラブルにまつわる交渉事」
は相手がある事なので どうなるのかは相手次第の面が大きく、事前にどれだけ様々なパターンを想定して どれだけ色々な作戦を立てていていようとも、結局は〝出たとこ勝負〟のような状況になる事が多くなります。

私がやらせていただける事に制限がある中で、まさに本件は〝私の腕の見せどころ〟であったと思います。


ご依頼者様の家のすぐ近くで 5時間以上待った末、やっと相手がやって来ました。
私の存在と 私の容姿に マンガのように狼狽えていましたが、私はご依頼者様の〝従兄弟〟という立ち位置で、その相手と三人で2時間以上の話し合いをしました。

最初は相手もやたらと強気でしたが、相手の話を聞いてやるだけ聞いてやって ある程度同調してから
「自分の犯した取り返しのつかないミスと、それに対するリスク(こちら側の切り札)」
をしっかりと教えてやり、かなり早い段階で〝お互いに譲歩する〟という事は決まったのですが、そこからなかなか〝妥協点〟が見つからず かなり苦労をしました。
(後からご依頼者様に聞いたのですが〝こちら側の切り札〟の話をしている最中、相手は両足をガクガク振るわせていたそうです)

相手の〝タイプ〟と〝出方〟にもよって〝私の出方〟も臨機応変に変えるのですが、今回のように「まるっきり話が分からないヤツではない」ような場合は、決して 相手を責め続けたり 自分の主張をし続けるような事をしてはいけません。

基本的には強気ながらも、冷静に 相手の主張にもよーく耳を傾けてやり(傾けるフリでも)相手に同調や同情をしたりもしつつ、時には 敢えてご依頼者様を責めるような事も言いながら、逆にその相手を〝味方につける〟(変な話ですが)ような作業を行ったりもします。

※重要
正当な理由があるのであれば、問答無用で相手を〝踏んづける〟ような形で解決を図るのは 比較的簡単な事です。
しかし 特にご依頼者様が女性で相手が男性で〝家を知られている〟ような場合、私が重要視しているのは、できるだけ〝遺恨を残さない〟(恨まれない)よう
「お互いが納得する形での解決」
ですので、そのためにもこのような作業が重要になります。


相手は 最後まで一貫して
「まず ○○万円を一括で返してさえくれれば、あとは大幅減額にも長期分割払いにも応じる」
という主張で、こちら側は
「○○万円の一括返済は無理。単純に大幅減額と長期分割払い」
という事で、ずーっと平行線でした。

そこで 最後に私が
「それじゃ、残念ながら、今日の話し合いは決裂ですね」
と言った事を皮切りに、急転直下話が大きく動き出し、紆余曲折ありながらも結果的に
「じゃ、もう要らないよ。
チャラで構わない。
その代わり、一つだけ約束してくれ。
もう二度と 他の人にこのような事をするなよ。」
という事で、ミラクル的に話がまとまりました。

相手が帰った瞬間、思わずご依頼者様とハイタッチをしてしまいましたが、ご本人からは一切聞いていない
〝ご依頼者様の落ち度・間違ったところ・悪いところ〟
もありましたし、何よりも相手の〝最後の一言〟が私に刺さったので、正直なところ 少し彼の事を可愛そうに思う気持ちもありました。

※この2時間のやり取りは 全て〝録音〟しているので、もし後から相手の気が変わったとしても、ハッキリと「債権放棄」をした証拠が残っているため、どちらにしても もう支払い義務はありません。


本来のご依頼は
「長期分割払いを認めさせたい」
という事だったのに、(身長181cm以上あり かなりゴツい)私の「容姿」と「知識」と「交渉術」によって〝ほぼ三桁〟の借金を
『相手にキチンと納得をさせる形で 平和的に〝踏み倒す〟』
事に成功した事になります。

途中 相手に同調・同情するような場面や、ご依頼者様を責めるような場面もあったのですが、終わってからご依頼者様に
「あれも全部演技だったのですか?」
と聞かれ
「もちろんです」
とお答えすると、私の演技力に 非常に驚いておられました。


私とご依頼者様とは〝いとこ〟というテイですので、当然タメ口でなければおかしいですし、年上の私は ご依頼者様の下の名前で「○○○」と呼び捨てにし、ご依頼者様には「○○ちゃん」と呼んでいただく必要がありました。

現場に向かっている途中、某世界的人気アニメの舞台になっている○○○市を通り掛かった時に、そのアニメの主人公である「しんちゃん」と呼んでいただく事にしたのですが、全てが終わって 車で家に帰っている途中に、ご依頼者様から
『しんちゃんに頼んで良かったです(笑)』
というメールを頂戴し、心からホッコリした気持ちになりました😊

ここのところ嫌な事が続いていたこの仕事に対して
「やっていて本当によかった」
と思う事ができたので、ご依頼者様を救って差し上げたのと同時に、私も救われたような気持ちになりました☺️


※先日 某テレビ番組で
「マッチングアプリ金借り女」
という呼称で問題提起されておりましたが
(私は 5年以上前から問題提起しておりますが)
このようなトラブルは〝だらけ〟と言っていいような状況になっております。
弊社はどちらかと言えば そのような方に対して〝回収する側〟に回る事の方が多いのですが、そこに多少なりとも〝正義〟や〝大義名分〟があるのであれば、このように「借りている側」や「加害者側」の立場の方からのご依頼でも 問題なく対応させていただきます。

 

 

 

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