DVについて

DV加害者は何故DVを行うのか?

DV加害者はいくつかのタイプに分かれますが、絶対的に共通して言える事は、一言で言えば「DV加害者はあなたを虐待をする事で様々な”得”をしている」という事です。
逆に言うと「様々な”得”をしたいから虐待をする」のです。

その”得”とは、単に「更に優位な立場に立ちたい」なのか、「もっと自分が好き勝手やりたい」なのか、「経済的に」なのか「セックス」なのかは人それぞれですが、その全部という事も少なくありません。

 

その他の特徴としては、
・相手をコントロールする
・特権意識を持っている
・物事を正反対にねじ曲げる
・相手を軽んじ、自分の方が優れていると考えている
・虐待を愛だと思っている
・相手を操る
・外面がよい
・自分は正しいと思い込んでいる
・虐待を否定したり矮小化したりする
・所有意識を持っている
などがあります。

 

彼らは異常な「特権意識」「所有意識」を持っていて、あなたより「優位に立つ」ために暴言暴力で「コントロール」し、自分に「依存」させ、結果自分が「得をしたい」から。
この一点に尽きるのです。

 

加害者との争いのあと、あなたが傷ついたり混乱したりしていたら、自分に問いかけてみて下さい。
「加害者は自分のした事から何を得ようとしているのか?」
「加害者にとって究極の報酬とは何か?」
そうすれば、あなた自身の悩みを整理して、加害者の手口を見破るのに役立つ事でしょう。

 

 

DV加害者のよく使う言い訳であり、一般的にもそう考えられている間違った俗説があります。

・子どものころに虐待されていた
・過去の相手に傷つけられたことがある
・一番大切に思っている人を虐待してしまう
・感情を抱え込みすぎてしまう
・攻撃的な性格の持ち主である
・自制心を失ってしまう
・怒りの感情が強すぎる
・精神障害である
・女性を嫌っている
・親密になり過ぎること、見捨てられることを怖がっている
・自分にあまり自信がない
・会社や上司からひどい扱いを受けている
・コミユニケーシヨン能力や問題解決能力が足りない
・DV加害者は女性も男性と同じくらい大勢いる
・虐待の悪影響を受けるのは、加害者の男性も被害者の女性も 同じだ
・人種差別の被害者だ
・お酒や薬物を濫用している

 

これらDV加害者が虐待の理由として挙げるものは、単なる言い訳です。
自尊心の問題、問題解決スキルの問題、怒りや衝動のコントロール能力の問題などに焦点を当てることで、「虐待」そのものから目をそらさせ、話をわき道にそらす事が目的です。
加害者は、虐待に関するこれらの間違えた俗説に便乗して、相手に混乱状作り出すことでますますDV行為に勢いをつけるのです。
「虐待」そのものに目を向けて取り組むことでしか、虐待という問題は解決しません。

 

 

〈出典:DV・虐待加害者の実体を知る/ランディ・バンクロフト〉

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