代表のブログ

「窃盗罪・住居侵入罪・占有離脱物横領罪」

投稿日:2019年04月18日

これは仕事としてご依頼を受けたわけではなく、私の友人に頼まれてお手伝いをしたものなのですが、非常に珍しいケースだったので投稿させていただきます。

 

一昨日、その友人は地元でお酒を飲んだそうです。
途中で携帯電話が無くなっている事に気付き直前に行ったスナックへ戻ってみると無く、その前に行った店であろうと思っていたそうです。
ところが昨日その店に行ってみるとそこにも無く、警察にも届けられていないとの事で困り果てていたところで連絡をもらい合流しました。

 

幸いな事にまだバッテリーが残っているらしく、電話を掛けると鳴るのですが一向に誰も出ないそうです。
まず、警察に遺失物届を出してもらいました。
その届け出がないと、機種変する際に携帯会社の保証が受けられません。
次に、その友人の奥様の携帯を使って「Find iPhone」(登録済のiPhoneを探すGPS機能)で調べてみると、前の日には通ってもいないところにある事になっていました。
次に携帯会社へ電話をして、その携帯会社独自のサービスで携帯の場所を割り出してもらいました。
30mほどの誤差がありましたが、大体同じところです。
通ってもいないところにあるという事は、誰かが拾って所持(保管)しているか、拾った人がその辺に捨てたという事が考えられます。

 

「Find iPhone」と携帯会社の調査の精度のほどはよく分かりませんでしたが、とりあえずその現場へ行ってみて、界隈の商店やお店に聞き込みをしてみました。
次に、奥様の携帯で電話を鳴らしてもらいながら付近の植込みなどを見て回りました。
その次に、その界隈はマンションの密集地だったのですが、私の勘で一つのマンションに狙いを絞り、携帯を鳴らしながら全ての階を見て回る(聞いて回る)事をしました。
もしその間に携帯のバッテリーが無くなってしまったら一巻の終わりですし、鉄筋コンクリート造りのマンションで廊下まで着信音が聞こえてくるかどうか分からないので、一か八かの勝負です。

 

すると三階に差し掛かった時、聞いていた着信メロディらしき音がかすかに聞こえてきました。
急ぎ足で進むと、ドンドン音が大きくなってきます。
ある部屋の前に着いた時、間違えなくその部屋である確信を持ったのでノックをしてみました。
すると返答がないので「こんばんはー!」と言いながらドアノブを捻ってみるとなんとドアが空いたままであり、まさに玄関の下駄箱の上でその携帯が鳴っているではありませんか!😅

 

慌ててそれを取ろうとした友人を制して、その後も中に向かって大声で声を掛け続けたのですが、応答がないので一度ドアを閉じました。
友人が訝しげな顔で「いないんだったら、持って帰ってもいいいんじゃね!?」と言うので、説明してあげました。

 

例え自分のものであっても、他人の手に渡っているもの(その人に占有権がある)を勝手に取り返すと「窃盗罪」に問われます。

例えそれがドロボーされたものであったとしてもです。
また玄関と言えども、他人の家の中に勝手に入れば「住居侵入罪」となります。
そこで警察を呼び、事の成り行きを説明し対応を相談してみました。

 

私は職業柄よくやるのですが、何か際どい事、合法かどうか自信がない事をする時は、警察を呼んで目の前でやるのが一番です。
警察が認めた、または黙認した事は罪には問われないからです。

 

しかし案の定、警察の判断も「どうにもできない。家主が帰って来るまで待つしかない」という事で、警察官共々3時間ほど待ったでしょうか?😅

その間にも何度かその携帯は鳴っており「目の前で鳴っている、大切な用事かもしれない自分の電話に出れない」という状況に、その友人は苦虫を噛み潰したような顔をしていました。

そのうち刑事さんも含めて7人ほど集まり大事になってきたのですが、こんなつまらない事にこんな大勢でこんなに親身になってくれるなんて、日本は何て平和な国なのかと再認識させられました。

 

 

夜11時過ぎにベロンベロンに酔って帰って来たそこの家主は、ナント昨夜二軒目のスナックで隣で飲んでいた人だそうです。
もうまともに会話できる状態ではなかったのですが、どうも先に帰った友人が忘れていった携帯を何故か自分の家に持って帰ってしまったそうです。

 

警察官はそれを聞き「窃盗罪」もしくは「占有離脱物横領罪」でその人を逮捕をする事を検討していました(現場に刑事さんが来た時点で、それを想定していたようです)が、見るからに「変わった人」でありそこに悪意は感じられなかったので、何とかお願いして穏便に済ませてもらいました。

 

にしてもワザワザ自分の家に持ち帰らずに、そこのマスターにでも渡しておいてくれたら、一昨日のうちには友人に戻っていたのですがね…

 

その人に「よかったですね。携帯は大事ですからね」と握手を求められ、友人は超苦笑いで応じ、警察官は呆れ返っていました😅💧

 

 

「Find iPhone」と「docomoのケータイお探しサービス」の勝負は、断然「Find iPhone」の勝利でした。
と言いますか「Find iPhone」はピンポイントでドンピシャでした。
これは浮気調査でも全然使えるレベルです。
アップル恐るべしです。

 

 

この友人には、近いうちに飯をご馳走してもらう事は言うまでもありません😊✌️

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