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「大阪西成〝あいりん地区〟」

投稿日:2021年03月01日

「あいりん地区」とは大阪市西成区にある 一泊1,000円以下の簡易宿泊所が集中し 路上生活者も多い〝ドヤ街〟の通称で、昔からの地名である「釜ヶ崎」とも呼ばれるそうです。

 

〝ドヤ〟とは〝宿(ヤド)〟の隠語で、要するに「簡易宿泊所街」という事です。
東京の「山谷」横浜の「寿町」と並ぶ〝日本三大ドヤ街〟の一つとされていますが、あいりん地区の規模は群を抜いていると思います。

 

新世界の隣にあいりん地区があり、その隣に花街(赤線)の「飛田新地」があります。
まるで 東京の「浅草と山谷と吉原」の関係性にそっくりですが、意外な事に大阪にはソープランドがないので、その代わりに五カ所ほどこのような「新地」と呼ばれる〝赤線地帯〟があるようです。

 

 

二日前まで和歌山と大阪に調査で出張に行っていたため、あいりん地区をキチンと歩いた事がなかったので 敢えてそこにホテルをとり、仕事の空き時間に隅から隅まで歩いて回ってみました。

 

その一帯は 酒とタバコとホルモンと小便の入り混じった 何とも言えない強烈が臭いが鼻をつくのですが、終戦直後かと見間違うような光景が次から次へと目に飛び込んできます。

 

一言で言い表せば「混沌」(カオス)という言葉が一番合っていると思いますが、人間の原点というかたくましさのようなものを感じてしまいました。

 

大阪を歩いていると 大阪人の「ホルモン愛」をヒシヒシと感じます。
ホルモンもは元々「放るもん」(捨てるもの)という意味からきたそうで、昔は一切食べていなかったそうですが、非常に美味しい事は間違えありません。

 

江戸時代「江戸前寿司」のマグロと言えば〝赤身〟の事を指し、〝トロ〟の部分は全て捨てていたそうですが、それと同じで〝タダだから食べてみたら 美味しい事に気づいた〟パターンなのだと思います。

 

この一帯には縦横にアーケード街があるのですが、そこかしこに中国人女性のいる「ガールズバー風 カラオケ居酒屋」があり(その数200店舗以上)午前中からカラオケのガナリ声が街中に響き渡っています。

 

もちろん普通の商店もあるのですが、活気があるのは この中国系カラオケ居酒屋と、ホルモン屋と、パチンコ屋と、弁当屋(惣菜屋)と、超激安スーパーの「玉出」です。

 

人間(男)の本性でもある「食う、飲む、打つ、遊ぶ(女性)」が見事なまでに集約されていて、非常に面白い街だと思いました。

 

 

身なりはともかく、やたらと大声で怒っている人、やたらと独り言を言っている人、やたらと泥酔している人、やたらと人の顔をジロジロ見る人、あたり構わず寝ている人などがおりますが、私は決して〝危険地帯〟だとは思いません。
丸一日半徘徊しましたが、一度たりとも危険を感じた事はありませんでした。

 

この街にもそれなりの〝暗黙のルール〟のようなものがあり、皆キチンとそれを守り、〝最低限〟人様に迷惑を掛けないように一生懸命生きているようにも思います。

 

一等地のタワマンに住み、高級スーツに高級外車を乗り回している詐欺師などに比べれば、よっぽとこの人達の方が潔く立派であり 人間味があると思います。

 

究極の〝開き直り〟と言え 究極の〝自由人〟とも言えると思いますが、私であれ誰であれ 10年後20年後に同じような状況になっていないと100%断言できる人は そこまで多くはないと思います。

 

正直「怖いもの見たさ」みたいな部分もあり、興味本位で訪れる事に後ろめたさも感じましたが、何か逆に活力をもらったような気にもなりました。

 

 

この界隈は、桂文枝(桂三枝)さん、やしきたかじんさん、赤井英和さん、亀田三兄弟らの出身地である事でも分かるように「THE 大阪」感が凄いです。

 

一応大阪生まれの私としては 非常に気に入ったので、今後大阪への出張の際は この辺にしか泊まらない事に決めました😊

 

 

 

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