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「教育と貧困と犯罪」

投稿日:2020年03月06日

国内においても世界的に見ても 貧困と犯罪は切っても切れない関連性があると思います。

 

ブラジルのスラム街でのインタビューで、12歳くらいの子供が
「人並みにお金を得るためには、サッカー選手かギャングになるしか手段がない。」
と言っていた言葉が印象に残っています。
仕事がない=犯罪に手を染めてもいい
という事にはなりませんが、確かに同情すべき点もなくはありません。

 

ヨーロッパにおける「ジプシー」のように、文化も絡んだ非常に根の深い問題もありますが
『凶悪犯罪の多い国・治安の悪い国=GDPの低い国』
と言ってもよく、その二つが密接に関連している事は間違えありません。

 

 

我が国はもちろん、「平等」を声高らかに詠い 他国にも押し付けているアメリカでさえも、実際には平等なんかではありません。

 

日本でも犯罪者のほとんどは貧困層(または貧困層の出)であると言ってもよく、一番分かりやすいところでは 暴力団構成員の中で中流階級以上の出の人はかなりの少数派だと思います。

 

では何故 そもそも富裕層と貧困層の差が出てくるのでしょうか?
日本でも昔は 明らかな階級制度や差別があったので「自出」によるところがかなり大きかったでしょうが、今でもその影響は少なくはないと思います。

 

私が個人的に思うのは、犯罪者の特性として
・低教育
・低収入
・低愛情
それに加えて
・低勤勉性(本人の努力不足)
などの要因があると思います。

 

貧困家庭で育つと お金に対する執着心・復讐心みたいなものが芽生え、手っ取り早く稼げる犯罪に走る人も出てきます。
また 育った家庭が貧しければ、必然的に高等教育が受けられず、学歴社会である我が国ではどうしても高所得者となるのは難しくなります。
それに 育った家庭に大きな問題があれば、充分な愛情を受けて育ててもらえない確率が高く「精神的弱者」にもなりやすいです。

 

上記の三点を過剰に与えられ過ぎて 完全な過保護状態となり、ロクな大人に育たない逆パターンも少なからず見てきましたが、前者との比率の差は歴然だと思います。

 

日本は比較的貧富の差が少なく 国自体も豊なので
「貧困家庭に生まれ育っても 逆転できる可能性の高い国」ではあるとは思いますが、やはり大きなハンデとなる事は否めません。

 

 

『貧困→教育レベルの低下→貧困』の負のスパイラルから抜け出す事は容易な事ではありません。
アフリカ諸国や中南米諸国にとっては恒久的な大問題です。

 

とても才能のある若い子が、親にお金がなくて高等教育を受けられず、ごくごく平凡な職に就くのを何度か見ています。
高等教育を受けていれば大きく社会に貢献できたかもしれないので、それは言ってみれば 日本全体の損失であると言ってもいいと思います。

 

もちろん 特別な才能のない子でも、高等教育を受けるチャンスをもっと与えてあげるべきです。
ひいてはそれが「国を豊かにする事」「犯罪の抑止」にも繋がってくるのではないかと思います。

 

国の制度作りはもちろんですが、各大学も低所得者層向けの奨学金制度などをもっと積極的に取り入れて、貧しい人にも高等教育の門戸を広げてほしいと思います。

 

 

私の周りにも 中卒で年収2000万超えの人もいますし、慶應出て「ほぼホームレス」の人もいます。
あくまでも確率の問題であり、最終的には自分自身の問題である事は間違えないのですが
『高等教育=貧困からの脱出の近道』
である事は間違えありません。

 

「モンスターペアレント」と呼ばれるバカ親のせいだそうですが、「平等」を大きく履き違えた
【運動会の綱引きは必ず 一勝一敗の引き分けにする】
なんて全く意味もないバカげた教育をやっている暇があったら、他にやるべき事が山ほどあると思います。

 

 

よく アフリカなどの貧困地域に、学校を寄贈する日本人の話がありますが、根本的な本質を捉えた素晴らしい活動だと思います。
差し当たって困っているのは水や食料などなのでしょうが、負のスパイラルから抜け出すために彼らが一番必要なのは教育です。

 

「教育」と「貧困」と「犯罪」は密接に関連しています。
万国に共通して言える事として、犯罪の抑止・犯罪率の低下には、「貧困からの脱却」または「貧富の差の縮小」が不可欠である事は間違えないと思います。

 

 

 

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